【各月ごと】庭・畑・空き地の草抜き【雑草管理カレンダー】
1月
一年で一番寒い月のため、雑草もあまり成長しません。
雪に覆われる地域では、草抜きの作業は全く必要ありませんが、それ以外の地域では、スズメノカタビラやタネツケバナ、ハルジオンなどはこの時期でも少しずつ成長して、特に根が発達してきます。
冬は土が硬くなるとともに雑草の根部が大きくなり、指では抜きにくくなってくるので、金属のヘラやねじり鎌を使って根元から掻き取ります。
しかし、日差しが強い日であっても、気温は低いので、長時間の草抜き作業は控えます。
セイヨウタンポポやノボロギクなどの花が咲くこともあります。
これらは、すぐには種子はつけないので、しばらく鑑賞していても大丈夫です。
家の中に置いている鉢植えの中にも、オランダミミナグサやカタバミなどの小型の雑草がよく生えてくるので、指や金属のヘラで丁寧に抜きます。
2月
まだ寒い日が多いですが、日差しが強くなってくるので、早咲きのクロッカスやスノードロップ、フクジュソウなどが咲き、雑草も成長してきます。
まだ雪で覆われている地域もありますが、暖地ではオオイヌノフグリが咲き出します。
春に開花する雑草はこの時期に結構大きくなるので、天気が良くて暖かい日に、金属のヘラやねじり鎌を使って根元から掻き取ります。
スギの花粉が2月から3月に飛んでくるので、草抜きをするときは花粉を吸わないようにマスクをし、頭や首に花粉がかからないようつばの大きい帽子を被ります。
大きな雑草が生えていないため、冬の間に防草シートをかけるのによさそうに思えますが、イタドリやセイタカアワダチソウなど多年生の夏の大型雑草の根茎が地中に残っていると、春に防草シートを持ち上げる可能性があるので、この時期はやめておいたほうが良いでしょう。
3月
暖かい日々と寒い日々が交互に来る季節で、スイセンやクロッカス、パンジーなどが咲き、ツクシやフキノトウが出て、春咲きの雑草が大きくなってきます。
オオイヌノフグリやヒメオドリコソウ、ホトケノザ、セイヨウタンポポなどが咲き、雑草と呼ばれる植物の花も楽しめます。
花が美しいと言っても、すぐに種子をつけるので、花が咲いたらすぐに草抜きをしたほうが良いでしょう。
ツクシも胞子を落とす前に摘み取り、フキノトウも種子をつけるまでに刈り取ります。
ハルジオンやハルノノゲシ、オニタビラコ、セイヨウタンポポなどは、ロゼット状態で株が大きくなっていきます。
花茎が伸び出す前にねじり鎌や草抜き用の鍬で根元から掻き取っておいたほうが良いでしょう。
コウライシバはまだ枯れた状態から緑の芽がで始める時期ですが、セイヨウシバじゃ伸び始めるので、この頃から芝刈りを始めます。
4月
暖かくなって、桜の花とともに、シバザクラやチューリップ、ムスカリ、ハナニラなど様々な草花が咲きます。
スミレやセイヨウタンポポ、シロツメクサ、ハハコグサ、カラシナなどの雑草も花盛りになり、草抜きが楽しい時期です。
ねじり鎌を持って草抜きをしていると、様々な可愛い草を見つけることができ、勝手に生えたパンジー、サクラソウ、ネモフィラなどが自然によく育ち、花盛りになります。
スミレやセイヨウタンポポなどは、花が咲いているとつい草抜きせずに残してしまいがちですが、花が終わるとすぐに種子を作って増えるので、まだ咲いているうちに草抜きしたほうが良いでしょう。
ハルジオン、ハルノノゲシ、オニタビラコなどは花茎が伸びてくるので、手で花茎の下の方を持って引き抜くか、草抜き用の鎌で根元を掻き取って抜きます。
イタドリやセイタカアワダチソウ、ヨモギなどの多年生の夏の大型雑草の根が根茎から出てくるので、出来るだけ地下深くから草抜き用の鍬やスコップなどで掘ります。
コウライシバには目土をまき、セイヨウシバは芝刈りを、この時期から秋まで頻繁に(できれば毎週)行います。
5月
GWは庭仕事や畑作業に最も良い時期で、ホームセンターなどの園芸店が賑わいます。
水田では田植え、野菜畑ではトマトやきゅうりなどの夏野菜の植え付け時期です。
スズラン、オダマキ、ヒナゲシ、フランスギクなど1年で最も多い種類の花が咲き、月末にはバラも花盛りになります。
この時期は、庭仕事や畑作業が一番楽しめます。
ただ、5月と6月前半は日差し強い日が多いので、帽子を被り、紫外線カットグラスをかけ、アームカバーをつけて、紫外線対策をしっかり行います。
雑草もこの時期に花を咲かせるものが多く、ジジバリやニガナ、クサノオウ、キショウブ、スイカズラなどの花は十分鑑賞価値があります。
しかし、花が咲いたら、種子をつける前に出来るだけ早めに根元から掻き取るか地上部を小さくします。
カモガヤやイヌムギなど初夏に花を咲かせるイネ科の雑草は、茎が伸びて穂を出してくるので、できるだけ早めに地上部5cm程の高さで刈り取ります。
また、メヒシバ、エノコログサ、カヤツリグサ、ヒメジョオンなどの夏の雑草が出てくるので、小さいうちにねじり鎌や草取り用の鍬で掻き取ります。
6月
後半は梅雨に入って雨が多くなり、庭の草取りや畑仕事がしにくくなります。
雑草は雨水を多くもらってスクスクと成長し、手に負えなくなってきます。
天気が良い日は暑いし、花も少なくなり、野菜の収穫はまだまだで、庭仕事や畑仕事の意欲が段々薄れてきますが、この時期は特に草刈りが必要です。
セイタカアワダチソウやオオブタクサ、オオアレチノギクなどの大型の雑草が伸びてきます。
株が小さいうちは草取り用の鍬などで掻き取りますが、大きくなると手に負えなくなるので、地上数cmで刈り取ります。
クズ、ヤブガラシ、アレチウリ、ヘクソカズラ、カナムグラなどのつる草も、この時期に伸び始めます。
つるがまだ若いうちに、できるだけ根元を探して、地面に近い位置でハサミで切り取ります。
カモガヤの花粉が飛ぶ時期なので、花粉が浴びないように、マスクをつけ、帽子を被り、アームカバーと手袋をして草取りをします。
この時期には、食品を販売する普通のスーパーでも店頭に除草剤が並べられたりします。
7月
一年で最も暑い時期で、庭や畑に出るのが嫌になりますので、暑い日中の草取りは避けましょう。
草取りを楽しむには、辛い作業を無理してやらないことです。
朝9時前か、夕方5時以後に1時間以内で草取りするのが良いでしょう。
夏の朝夕は蚊に刺されやすいので、アームカバーと手袋をして、体に虫除けスプレーをかけたり、蚊取り線香をつけたりして行います。
暑苦しいですが、時々吹く爽やかな風で癒されます。
エノコログサやメヒシバ、ヒメジョオン、ヒメムカシヨンモギなどの大型雑草がよく成長するので、これらを根元から掻き取るか、地上部数cmを残して刈り取ります。
野菜畑では夏野菜の収穫が始まりますが、カボチャやサツマイモがメヒシバに覆われてしまうことがあるので、こまめに草取りをします。
また、メヒシバやエノコログサが穂を出してくるので、種子をつけさせないように注意しましょう。
芝生では、あまり伸びないコウライシバも、この時期から9月ごろまで、できれば2週間に一度芝刈りをします。
面積が広い空き地では、草刈りを使って草を刈ります。
8月
7月と同様に暑いですが、その上に乾燥します。
暑さと乾燥で、雑草も少し勢いが衰えてきますが、スベリヒユやマンネングサのような乾燥に強い植物が増えてきます。
庭では、自然に生えたユリやエゾミソハギなどが花を咲かせます。
野菜畑は、夏野菜収穫期の最盛期です。
草取りは、蚊を防ぐ対策をして、朝9時前か夕方5時以降に行います。
木を植えている庭では、特につる草に注意しなければなりません。
うっかりしていると、ヤブカラシ、ヘクソカズラ、カナムグラなどが生垣や庭木をすぐに覆ってしまいます。
これらは、絡んでいるつるを丁寧に取り除こうとしても手間がかかり、無理に取ると木を痛めるだけなので、株元を探し、茎をハサミで切ります。
枯れたつるは秋に取り除きます。空き地でもクズやアレチウリが広がります。
つるが伸びると刈り払い機で刈るのも難しくなります。
伸びる前に刈るべきですが、見逃していて伸びてしまっていたら、つるをいろんな位置で切って短くし、枯れた後に集めるのが楽でしょう。
草取りをする植物は、春と違って大型になったり、可愛げがありません。
この時期は爽やかな風もあまり吹かなくなったり、ただ暑いだけで草抜きが楽しくありませんが、汗をかいた後、ビールを飲んだりシャワーを浴びたりすれば、草抜きが少しは楽しくなるでしょう。
9月
暑さは7月や8月より少しはマシになり、台風が時々来たりして、雨が多くなります。
蚊が多くなるので、虫除けスプレーや蚊取り線香などの虫除けが必要です。
コスモスやヒガンバナ、アゲラダムなどの秋の花が咲きます。
夏に大きくなったススキやオオハンゴンソウ、オオアレチノギク、アカザなどが咲くので、種子をつけさせないように鎌や草刈機を使って刈り倒します。
オオブタクサやヨモギも咲いて、花粉アレルギーの原因となる花粉を飛ばすので、花粉を吸い込んだり皮膚についたりしないように注意します。
野菜畑では、夏野菜は収穫最盛期が過ぎて段々収穫できなくなりますが、ダイコンやホウレンソウの種まきなど秋野菜の栽培を始める時期です。
庭では、パンジーやサクラソウ、ネモフィラ、キンギョソウなどの春咲きの花が発芽して小さな苗が育ってきます。
同時に、春に花が咲くタネツケバナやオランダミミナグサ、オオイヌノフグリ、ネモフィラ、ヒメオドリコソウ、ハルジオンなどの雑草がよく出てくるので、それらを観賞用の花と見分けながら指で抜き取るか、金属のヘラやねじり鎌などで株元から取り除きます。
雑草の苗と花の苗を見分けながら雑草の草抜きをする「選抜管理」は、知識を持っていないとできませんが、楽しいです。
10月
気温が下がり、晴天の日が多いため、アウトドアの活動が楽しめる時期です。
晴天の日中も、気持ちよく草抜きを楽しめます。
庭では、パンジーなど春に花が咲く草花やチューリップなどの球根の植え付け時期です。
タネツケバナやオオイヌノフグリなどの春に花が咲く越冬草の雑草が生育し、カタバミやハコベ、スズメノカタビラもよく増えるので、根元から掻き取ります。
野菜畑では、夏野菜を片づけてマルチを剥がします。
秋野菜は、菜類などの小さな葉物野菜は収穫が始まります。
秋野菜の栽培では、気になる雑草はありません。
防草シートをかけるなら、夏から秋、特に外での作業が気持ちよく行える時期が適しているでしょう。
地下部が生き残る大型雑草が一番問題なので、防草シートをかける前に、多年生の大型雑草を掘り取って根茎をキレイに取り除くか、夏の間に植物全体を枯らす除草剤で完全に枯らします。
翌年生えてくる一年生の雑草や小型の雑草は防草シートで十分防げます。
11月
カエデなどの紅葉が美しい季節です。春に花が咲く越年草の雑草や、一年中開花するカタバミやハコベ、スズメノカタビラなどが次々と発芽して増えてくるので、こまめに指で抜くか、金属のヘラやねじり鎌などで刈り取ります。
野菜畑ではサツマイモやサトイモ、ヤマノイモの収穫の時期です。
ホウレンソウや菜類、ブロッコリーなどの秋野菜も収穫できます。
野菜畑では、イヌガラシなどのアブラナ科の雑草がこの時期によく出てきますが、草取り用の鍬で掻き取ります。
空き地ではセイタカアワダチソウが咲き、丈が大きくなると不気味ですが、50cm以下の丈で咲けば結構キレイです。
増やしたくなければ種子ができないように、地上部を10cm程度残して刈り取ります。
庭や空き地では、枯れ草の片付けをこの時期におこないます。
12月
庭の木々が落葉して、落ち葉の掃除が大変な時期です。庭は草取りよりも落ち葉拾いが忙しくなります。
集めた落ち葉は、燃えるゴミで出すよりも、積んで腐葉土にする方が環境に優しいエコな生活で良いでしょう。
庭の雑草は、もうあんまり大きくなりません。
気づいたら引き抜く程度で、あまり草抜きの必要はありません。
野菜畑では、ダイコン、キャベツ、ハクサイなどの収穫時期です。
畑も空き地も草抜きの作業はありません。
おわりに
この記事では、各月ごとで庭・畑・空き地の草抜きの目安やどのような雑草が生えるのかについてまとめました。
除草をしっかりできたら、次は畑の準備です。
下記では、野菜を育てることに特化して記事をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。